【GAを理解する】医療従事者のためのガイド

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ギャンブル依存症を治療していくにあたり、GA(ギャンブラーズ・アノニマス)という自助グループがあります。GAは全国にあり、ギャンブル問題で苦しんでいる人は誰でも参加する事ができます。

 

同じ問題で苦しんでいる人達で集まり、お互いの胸の内を話し合ったり、既にギャンブルから長きにわたって離れている人からアドバイスをもらえたり、12のステップと言われるプログラムを受ける事が可能です。

 

これだけ活用しやすいサポートグループですが、未だに病院に行ったらお医者さんから「GAなんか行かなくていい!」と言われた、という様なブログを見つけたりします。

 

なので、今回はそんな医療従事者の方に向けて、世界的に出されている「GAの医療従事者のためのガイド」を紹介させて頂きます。

 

こんなのあるの?!と私も驚きました。

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ちなみにこれは『ギャンブルリング障害ハンドブック~日本語訳版~』の中にありました。

非売品です。

 

これですね↓

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なので普通は患者側が見るべき情報ではないかもしれませんが、GAに行こうか悩まれている方も参考にしてください。

医療従事者の偏見

医療従事者の方が患者さんにGAの参加を勧めない場合、主に2つの理由があるそうです。

 

1.効果がない(あるかわからない)

2.スピリチュアルという言葉への抵抗感

 

それぞれについて、このガイド内でも記載があるので紹介させて頂きます。

GAの有効性エビデンス

まず「1.効果があるかわからない」についてですが、

 

特にお医者さんはエビデンス(根拠)に基づいて治療します。なので「根拠がない」もしくは「根拠が弱い」治療法は基本したがりません。

 

GAのエビデンスはないの?

 

という所ですが、私も病院で治療した際にGAの有効性データはないんですか?と聞いたことがありました。

 

医療従事者の方曰く「GAはいかなる団体にも所属しないという規定もあるんで、そんな試験なんかはされてないでしょうね。」と言われました。

 

ですが、唯一示されているデータがあるようです。

これです↓

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どうやら示されているデータの有効性が低いようです。

 

数少ないデータの中でも、この様なデータを見つけて「有効性が低いから」と判断されているケースが有るのかもしれません。

 

ですが、

どのデータもかなり古いものであり、上記のデータもサンプル数が232例とかなり少ないです。文中にもありますが、GAの「匿名性を順守する」という性質上データの追跡が難しく、これらが貴重なデータである事は間違いありませんが、これだけで判断するのはあまりにも時期尚早かと思います。

スピリチュアルの解釈

次に「2.スピリチュアルという言葉への抵抗感」ですが、これは文中でも特に触れられていました。宗教的だという理解から医療従事者が敬遠されているケースも有ると聞きますが、これは大きな誤解です。

 

文中にもありますが、GAは世界的に非宗教的な姿勢を厳格に守っています。

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そして、その先入観を払拭した上で、「平安の祈り」というものに着目してください、と提案されています。

 

コレですね↓

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そして最終的にこの様に理解してほしいと書かれています。

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誰でも共感する事ができる「知恵の断片」である。と書かれています。

 

この様に理解することによって、宗教的である等の先入観・誤解をうまない様にしてほしいとの事でした。

医療には出来ないGAの利点

このガイドでは結論として「GAを活用して下さい」という内容で書かれています。

 

では何故GAを活用した方が良いと言われているのでしょうか?

主な理由は下記の3つです。

 

①専門家が決して提供できない会員同士の相互支援を提供している。

 

②GAの参加は無料なので、正式な治療の補助的な手段としては費用対効果が高いと共にアフターケアのオプションとして便利である。

 

③ギャンブラーに適応させるよう、12ステップのプロセスを苦労して変更してきており、実際に合っているかのように思える。

 

という事です。

 

ここの記載ですね↓

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特に①と②については「医療には絶対に出来ない利点」である、とまで書かれています。

 

ちなみに②の費用対効果というのはいわば『コスパ』の事です。

 

確かにギャンブル依存症という事は、お金にも困っているはずです。そんな中、治療を受ける為にお金がかかるとなれば、治療を受ける事ができない人も出てくると思います。

 

その点GAへの参加は無料であり、この点は医療には絶対にできない点かと思います。文中でも今後いかなる治療ができたとしても、費用対効果ではGAにかなわないだろう、と触れられています。

GAが休止にこだわる理由

これは海外ではコントロールギャンブルが治療目標になっているケースがあるので、書かれている内容です。日本では当然だ、という事で終わりますが、印象的な記載だったので共有します。

 

これです↓

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「少しでもスリップしてしまった時に、失える量の限界がないから」だそうです。

最後に

他にも12ステップの背景や目的など書いていましたが、先入観が出るので書きませんでした。ただ、GAで実践されている内容は何度も修正し、考えられている内容です。

 

エビデンスが低いから、スピリチュアルに抵抗があるから、というだけで患者さんに紹介しないという状況は大変もったいないと思います。

 

コストもかからず、仲間とも共感できる。場合によってはそこで社会性を取り戻す事も出来ます。

 

今後ギャンブル依存症対策が進み、2020年以降、医療の受け皿が大きく広がってくるかと思います。そんな時に医療の独りよがりにならない様、この様な側面があるという事も知って頂ければ幸いです。

 

・・・誰目線だ。

 

って感じですね。

GAに偏見のある医療従事者の方に届くことを願います。

それでは!